ロータリーポンプとは

ロータリーポンプとは、油回転真空ポンプとも呼ばれる機械的ポンプの一種で、容器から空気をくみ出して真空状態にすることが出来ます。使いやすいので、真空ポンプの中では最も利用されているポンプでもあります。

内部に羽根があり、この羽根が回転することで気体を掻き出すようにして排出します。価格も10万円から30万円程度で、真空ポンプの中では安価な方です。

大気圧から作動させられるため、ロータリーポンプのみだけで使用するのではなく、ほかの真空ポンプと組み合わせて使用されることもあります。多くのロータリーポンプは電気モーターを動力源としますがエアタービンを使用しているものもあります。油回転真空ポンプと呼ばれるように、密閉のために油が用いられています。使用するにつれ油が変質あるいは減少してしまいますので定期的な油の交換が必要です。

例えばインスタントコーヒーは、真空状態を利用することで酸化を防止しています。白熱電球も同じ原理で商品寿命を延ばしています。
また、飲み物などを冷たいまま、あるいは温かいまま長時間持ち歩くことが出来る魔法瓶は、真空の熱を奪われにくいという特性を利用しています。
このように、1900年代初めに開発されたロータリーポンプは、真空状態を利用した製品を次々と作り出すことで、現代生活に欠かせない存在となっています。